町の中心校で、研修を担当したことがありました。

ある年のこと。「学芸会」について「研修部おたより」に次のように書いたことがありました。

 

 

「種目をどうしようか。」ということはもちろんです。さらに、「子どもたち、学芸会を通してこんなふうに育ってほしいね」という語り合いを大切にして、「学校の文化創造活動」としての学芸会に取り組める意識を持つことが、学芸会を通して「集団づくり」の意識の高まりにつながるのではないでしょうか。

 

 

忙しくなると、「行動」ばかりで会話をしてしまいがちです。

 

『今日の練習は何時間目で…』 

『今日は台本の何ページまで進まないと…』 

『器楽のパート練習がすすまなーい(>_<)』などなど。

 

子どもの姿で語り合うことを忘れがちになってしまいます。

 

「子どもたち、学芸会を通してこんなふうに育ってほしいね」ということを大事にして取り組みを進めれば、取り組みの中で、遠回りしたりや立ち止まった経験も含めて、一人ひとりの、そして子どもたちの学びとして、みんなで「がんばったね」と言えるのではないと思うのです。「本質をつかんだ語り合いをすると、ぶれがあっても広く大きくあたたかな一致点で確かめ合える」そんな気がしています。

 

「あれやって、これやって…」という行動ではなく、子どもたちの姿で語り合う。語り合ったことを胸に、力合わせをしていく。そうすると、先生も子どもたちも、たくさんの達成感に満ち溢れるはず。学校の先生って素敵な仕事だなぁって、行事の取り組みを通して感じます。