よく、組合活動を語る際には「やることのおしらせばっかりになっちゃう」という苦しさを聞きます。

たまに開いた分会会議では、署名のお願いと集まりのおしらせだけで精一杯…というように。 本当ならば、本部と各支部では「支部代表者会議」で情勢や課題の本質を確かめ合い、各支部では支部執行部の場や分会長会議などで、『どんな活動を創るか』という議論の後で、具体的な行動が生まれてくることが望ましいです。でも、なかなか難しいものです。

そんな中、稚内支部の分会長会議で、ある分会長さんが次のような趣旨のことをお話してくれました。

「これから数週間で、組合の集まりはたくさんある。組合本体の定期大会、「子どもたちの学びシンポジウム」、支部の年次大会、ピースウォークの学習会。4つある。そんな中で、本部には申し訳ないけど、自分は分会長として、分会に『全員でピースウォークの学習会に行こう』と強く提起したいんだ。」と。 聞けば、昨年秋の安保法成立の際に稚内支部が企画した街頭宣伝(アピール行動)に参加したけど、参加者が少なくて「悔しかった」と。いま、自分が大事だと思うことだし、みんなで考え合いたいから、数ある集まりの中から「ココ」と思って大胆に提起したい…という思いが伝わってきました。

宗谷教組本部にいる者として本音を言えば、少しずつそれぞれの集まりに集ってほしいです。しかし、それ以上に、この分会長さんの想いや、その思いを具体化する「提起」がしっかりしていることもあり、「こういう考え方もありかな」と思わされました。それは、「なんとなく、おしらせが流れただけで、4つの集まりに誰もこない」のではなく、「意図的に組織した結果3つの集まりには来れないけど、ひとつを大事に、分会がみんな来た」という組織化があるからです。 ここで紹介したのは特殊な例ではありますが、「活動を創る」ということを考えさせられました。

(宗谷情報 第19号より抜粋)