宗谷教組では、この秋から冬を組合に集う仲間を増やしていくキャンペーンと位置づけ、組合づくりの「そもそも」を考えたり、「教職員組合に集う」ということを考える節目を作っていきます。

 

「組合を愉しむあなたは、明日を楽しくできる人」キャンペーンです。

 

 

 

「うちら、がんばってる」を激励できる取り組みに!

 

 組合をひっぱる立場のみなさんには、日ごろから教職員組合運動を進める観点から様々な取り組みをお願いしています。私たちは長い歴史の上で、今日的な社会情勢や教育課題について、ひとりひとりの時間や労力を出し合いながら、少しでもよりよい「教育」を求め合っているわけです。

 

 一方では、昔と今の「たたかい」の違いも。昔は、教員住宅問題や休暇の取り方など、目に見える形で要求が実現していったが、今は、そうして獲得してきた権利が後退しないよう「守る」取り組みが多いと。そうすると、派手に「要求実現」と喜ぶよりは、粛々とした運動になってしまっている部分があるのは事実です。

 

 だからこそ、ひとつひとつの取り組みの意義を確かめ、それが激励につながるようにしていきたいです。

 

 

 

組合に入ることの「いいところ」を考えていこう!

 

 よく「組合に入ることのメリット」という言葉を聞きます。

 

 私たちは「組合って、いいなぁ」と思うから集っているのでメリットはいろいろ思いつきます。「では、デメリットは?」と考えがちですが、「組合に入ることのメリット」の反対側には『デメリット』ではなく、「組合に入らないことのメリット」があると考えてみることも必要かもしれません。

 

 宗谷教組では、今年の組織拡大パンフレットの中で、よく聞く「組合のいいところ」をまとめてみました。これをもっともっと生の声にしていくことから始めてみたいとも考えました。

 

 

 

 

 

さぁ、組合を愉しもう!

 

 宗谷教組が呼びかける秋から冬の取り組みに様々な集まりがあります。

 

 ◆道高教組青年部教研(9/23

 

 ◆宗谷教組・秋の教研集会(9/30

 

 ◆道教組「オトナの宿泊学習」(10/7

 

 ◆宗谷教組青年部「センたま」(10/14

 

 ◆合同教育研究集会(11/34

 

 ◆宗谷教組「飛び出せ!道外!!『沖縄を学ぼう』」(1/912

 

 私たちがこうした集まりを興すのは「人が集まると『組合のここが良い』という“言葉”が生まれ、それが次の誰かの想いに響いていく」と考えるからです。そして、それが明日を楽しく、明るくしていく一歩になると信じています。

 

 今年の秋から冬はこうした取り組みとともに、各支部のみなさんと組合づくりについて考えていきます。組合の明日の一歩をみんなで考えていきたいです。

 

この1週間、名古屋大学宗谷教育調査団のみなさんが、稚内や礼文で教育調査をされていました。

私たち宗谷の教職員は、若い彼らの「宗谷の教育」ということを探求しようとする姿勢に学ぶことが多いような気がします。


よく、組合の会議などで全道や全国の集まりに行くと「あ、宗谷の、『宗谷の教育』ですよね」と言われることがあります。

しかし、当然のことですが、いざ自分の学校で、目の前の子どもたちと一緒にいるときはそうしたことは意識しません。

空気のようだったり、当然のこととして日々の生活の中にあるといったところです。

もちろん、改善すべきところや今日的課題に照らして工夫していきながら、実践をしているというところが現実です。

 

奇しくも、学習指導要領が新しくなり、教育課程づくりを進める時機です。

現在のところは、教育課程づくりも少しずつスタートしたというところ。

 

宗谷の先生方が長い歴史の中で受け継いできた「教育課程づくり」という考え方でいえば、これまでの財産や現在進行形で取り組んでいる教訓を、実践しながらまとめていくことが大事なのではないかと思います。

今月初めに、道徳についての学習資料を出しました。この資料は理論的な視点が多くなってしまいましたが、宗谷の各学校の実践から教育課程づくりについてまとめていくということがあってもいいのではないかとも考えられるのではないかと思います。


名古屋大学のみなさんの学ぶ姿から、そんなことを考えました。

そして、学校づくりや職場づくりを進めること、「宗谷の教育」という教育学を自分たちのものとして実践していくことの大切さに気付かされます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先週末から「名古屋大学宗谷教育調査団」のみなさんが調査に来ています。

ちょっと前の時期まで組合が調査のインタビュー対象になることはなかったのですが、最近は縁あってお話をさせていただくことが続いています。

今回の本調査では「民主的学校づくり」についてお話をさせていただきました。

 

「民主的学校づくり」って、特にうちの組合ではよく言います。

組合に加入する先生方からも、「それって、どういうこと?」と聞かれることが多々あります。

ここ最近では、次のような言い方をしています。

私たちは、学校づくりが先生方の力合わせによって協力したり協同することの大切さを先輩方から学び、少しずつ受け継ぎながら学校づくりでそれぞれの役割を発揮しています。そして、こうした状況を「民主的学校づくり」と呼んでいます。この「民主的学校づくり」ということを考える際に大切にしたいことに「教師の責務」というものがあります。

私たちが日々、学校で実践をするうえでの大きな基盤は日本国憲法です。ここに定められている教育に関する国民の権利に基づき理解と納得を求め合い、協力・協同を求め合うことが大切だとされています。宗谷では、こうした考え方を意識した学校づくりや職場づくりが行われています。

2017年宗谷情報・第1号】

 

また、職場づくりにも関わる考え方と言えます。

 

2015年から2016年にかけては、学校づくりと職場づくりを考え合う取り組みを進めました。

いわゆる「民主的リーダーの生み出し」に関わって、私たちが学校づくり・職場づくりにどう関わるかということです。

最初は「こういう管理職だと、いいなぁ」というコトを考えていたはずなのですが、結論を見るとそれは誰もに当てはまる内容。教職員の一員として気遣いや心配りのある振る舞いができることも、「民主的学校づくり」の具体化と言えるのではないかと考えました。

  

【宗谷情報2016年・第13号】

 

 

私たちが日常的に無意識的に実践していることを、こうして客観的に振り返ることができることは非常に貴重な機会です。

 

宗谷のある先生は「学問としての研究対象になることは非常にありがたいこと」と話していて、なるほど…と思います。

歴史ある「宗谷の教育」という教育論を未来に向かって実践していくうえで、立ち止まって考えることも時には大切なのだと気づかされます。

 

ふと、疑問を持ちました。

 

私たち教職員組合の運動は、様々な学習会をしたり集まりを企画します。

そして「組合をひっぱる側」としては、企画したその「場」がうまくいくように、知恵を絞ってお誘いをします。

 

「そこにある原動力はなんだろう」と。

 

 

まずは「やりたい」という声があることですよね。

8月に実施した「小学校道徳教科化に関する学習交流会」がそうでした。

本部に「こういうことしたいね」という声が届くと、比較的素早く動きが創れます。

 

 

そして、情勢を見て作戦を練ったり、教職員組合運動として「これ大事にしたい」ということを念頭に集まりを考えたりもします。

 

そんな中にある想いは「いい集まりだったね」って元気が出ればいいなぁ…と。

気遣いと心配りがあって、あるいは教育を語ることができて…というような場には元気と活気が出てくるものです。 

 

 

だからこそ「集まる」ことを大事に、そして大切に育てていくんだと思います。

 

 

やるからにはいい会にしたい…と願っていろいろ考えます。

そして毎度の「よかったね」の声が歓びになって次につながります。

 

 

そんな教職員組合運動を大切にしていきたいと思っています。

 

世の中には様々な「団体」があります。

学校のような公的な組織があれば、趣味に集う集まりもあるてしょう。

町内会やPTAのように、所属する地域などをよりよくするための団体もあります。

教職員組合や民主教育研究団体のように、職業の専門性から任意で加入する会もあります。

 

 

宗谷の中では1960年代ころから活発に教職員組合運動が行われてきました。

もう60年も教職員組合の運動をしてきたわけです。

今も昔も変わらないのは、教育条理を大切にした「民主的学校づくり」という考え方です。

時代が変わり、少しずつニュアンスは変わっていますが、根幹は変わっていません。

 

 

しかし、時代が変わっても変わらないものがあります。

それは、宗谷教組が持つ「教育の分野における専門性」と、「職場づくりや仲間づくりを組織する」ということです。

 

 

先生方と授業づくりや集団づくりについて語り合う、いわゆる「教育研究運動」の分野は、次期学習指導要領の完全実施を前に、ますます重要な取り組みになっていくでしょう。

 

日常生活や授業を通して子どもたちと関わり合う中で、例えば地域の大人と出逢わせる取り組みをしたり、子どもたちが未来に希望を持てるよう援助していくことの重要性が増している時代です。

 

 

教職員組合運動がこうした時代において果たすことができる役割は、教育実践を通して社会に問題提起をすること、対話運動を軸にしながら教育の条理を訴えることです。

 

そして、教職員組合運動に集う仲間と「学校ではない集える場所がある」ということに歓びを感じながら、たくさんのみなさんと運動を愉しみたいと願ってます。

 

 

そしてさらに、中央委員会を節目に、「組合っていいな」「誰かに伝えてみたいな」という機会を持てるようにする方策もみんなで考えていけたら…と思います。