衆議院選挙からわずか1か月しか経っていないのに、とても昔のことにように感じるのは「年の瀬」というひとつの節目がそうさせているのでしょうか。
選挙の際には、憲法のこと、平和のことなどを考える節目となりました。世論というのは、選挙のような大きな節目に盛り上がるもので、そうした盛り上がりを日常に還していくことこそが運動です。

そんな中、クレスコ1月号の特集「子どもたちに平和な未来を」は日本各地で奮闘する全教・教組共闘の仲間の考え、また子どもたちが置かれている状況が伝わる内容になっています。

北海道高教組の関原さんの報告。宗谷からもすぐ近くの名寄の街について触れられています。最北の駐屯地を抱える名寄市。子どもたちが進路として自衛隊を選ぶ際の、「積極的に自衛官をめざすグループ」「消極的に自衛官をめざすグループ」「経済的貧困・特別な支援を要する子どもたちのグループ」との集団的自衛権の解釈についての報告はなるほどと思わされます。
沖縄県教組の宮城さんの報告は11月に行われた沖縄県知事選の際の連帯についてです。知事選を通して子どもたちが「正義と勇気と尊厳の意義」「自己決定の大切さ」「沖縄県民のアイデンティティの確立」「歴史・社会の大道に、みずからを重ねていく」等をみずから学びとってくれるなら、勝利の意義はさらに深まるとまとめています。

「教え子を再び戦争に送らない」という組合旗のことば。
こうして本を読むだけでも、その意味を深めることができます。今月のクレスコ、おすすめです。