教職員組合運動は、職場づくりや学校づくりを大切にしながら、教職員の権利についてのたたかいも進めます。

目の前の子どもたちのために笑顔で教育実践ができることは、「先生としての豊かな実践」と「先生として生きること」を両輪として、どちらも一歩一歩の改善を進める取り組みです。

 

 

2017年1月27日、道教組・道高教組は北海道教育委員会と「定員・教育予算交渉」の最終交渉を行いました。

 

この中で、私たちの働き方に関する前進につながる回答がありました。

 

 

「土曜授業2回の振替」の願い、伝わる!

 

ひとつは、「週休日の振替」について。いわゆる『土曜授業2回で、1日の振休にならないか』という課題です。

 

11月賃金確定交渉の際に取り組んだ各分会の「ひとこと要求書」の中にも、特に中学校の先生から「土曜授業」があることでの疲労感や、振休の措置についての要求が語られました。このことを受けて、これまでの交渉の中でも現場発言として、先生方のリアルな働き方を伝える取り組みも行いました。

 

道教委は「時間外勤務等縮減推進会議」でもこの課題について議論し、「土曜授業の実施など教職員の職務の特殊性を踏まえ」て、3月議会での条例改正をすると回答しました。 

このことで、『3時間45分』の半日勤務が新たに設定されます。4時間の半日勤務とあわせて1日の振替が可能になります。

例)1回目の土曜授業の勤務を「4時間」と設定し、2回目の土曜授業の勤務を「3時間45分」に設定。

合わせて7時間45分を1日の振替とする。特例として長期休業中にとることも可能。

 

このほかに、いわゆる「勤務の割振り変更」に新たな対象として「家庭訪問」「教育相談」が追加されるなどの前進面もありました。

 

 

声を束ねて、伝えることの大切さ

 

昨今の教育改革が進み、多忙さに拍車がかかる中で、教職員組合運動について「要求がなかなか実現されない」ということが言われることもあります。そうした中で、今回の定員・教育予算交渉の結果は大きいです。

 

それは、職場の実情を束ね、先生方の声を組織化して、教職員組合として発信するということの成果です。

それぞれの労働組合・教職員組合は、独自課題を掲げ要求実現に向けて日々奮闘をしています。宗谷教組も、そのひとつを担っています。

 

職場で先生方の声を聞き、教育条理に照らして要求として磨くこと。そして、先生方の働き方が、教育実践が、暮らしが少しずつ豊かになっていくということは、教職員組合の活動があるからできること、組合の意義なのです。

 

職場の声を結集することを、これからも大切にしていきましょう。