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ブログ「言の葉」HEADLINE

これからへの民主主義の希望 〜2014総選挙を受けて〜

衆議院選挙が終わりました。
結果を見れば、自公合わせて325議席、投票率52%。安倍首相は「信任を受けた」とテレビのインタビューで答えていました。
そうしたマスコミ報道の中に、これからの民主主義の希望がいくつかあるのではないかと感じました。

報道は「自公大勝」というが、実は減っているということ


前回の衆議院選挙に続き、またしても自民・公明両党がものすごく議席を取ったように感じます。マスコミもそのように報じています。しかし、その内実は、自民党が−5議席、公明党が+4議席、自公合わせても−1議席ということになります。
さらに、自民党は福岡1区で、無所属で当選確実となった議員さんを「(投票日前日の)13日にさかのぼって追加公認」。実質的にはプラスマイナス0となるようです…NHKニュースより

前回との差が、どの数をとってもほんのちょびっとですから、大きなことではないのかもしれません。それでも、議席を減らしているという事実はあるんだということをどう見ていくべきでしょうか。

野党の議席数の変化


前回の衆議院選挙の時は「第三極」という、大きなうねり、ブームがありました。そんなことで、憲法改正・TPP参加・原発推進という点で与党と政策が似ている野党の躍進がありました。今回はそうしたうねりもほどほどに、躍進したのは民主・共産。それぞれ約10ずつ議席を増やしています。こうした野党の力がどう発揮されていくのかということでは、今後の国会から目が離せません。

沖縄の「野党全勝」をどう見るか


沖縄では、「野党共闘」により、4つの選挙区すべてで野党が勝利をおさめています。1区は「共産vs自民」、2区は「社民vs自民」、3区は「生活の党vs自民」、4区は「無所属vs自民」というように、野党が共闘をして候補者を立て、『米軍普天間飛行場の辺野古移設にNo』という「オール沖縄」の選挙戦を野党が制する形となりました。
沖縄では、1月の名護市長選、11月の沖縄県知事選挙、そして今回の衆議院選挙と、「辺野古移設反対」の民意が選挙結果につながっています。遠い北海道ではなかなか感じにくいですが、沖縄での有権者の政治参加への姿勢には学ぶところが多いように感じます。

これからの民主主義への希望


選挙結果を見ると、「小選挙区制」という選挙制度のもとでの「民意を反映させることの難しさ」や、小選挙区で敗退した議員が比例で復活当選する仕組みなど、『なんだかなぁ』と思う部分があったりして、こういうことも、もしかしたら有権者の政治離れを進めているのかもしれません。こうした「政治家のための政治」になっている部分が、「私たち(国民)のための政治」となるよう運動を進めることが大切だと考えていきたいものです。

「今回の選挙戦は日程が短すぎて、有権者が情勢を理解する時間がなかった」というような分析も報道されています。確かに、今回の選挙戦では「選挙は突然やってくる」ということを痛感しました。今度の国政選挙は、2016年の参議院選挙です。そしてなにより、2015年には北海道知事選挙も。

私たちが日ごろから感じている目の前の子どもたちの暮らし、そこにある困難を読み解き、教育実践を紡ぎながら、今後のこの国の在り様を考えていくことが何より大事なんだと感じます。


2014年12月15日